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2010年5月 8日 (土)

舶来雑草に学ぶ
シェア拡大を目的としたBizパートナー戦略

「ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)」(以下、ヒメと呼ぶ)をご存知でしょうか。名前だけ聞くと可愛らしい野草の姿が思い浮かびそうですが、ありふれた雑草(バッサリ)で本州に住む人なら今ではほぼ確実に見たことがあると思います。

でも、私が育った米沢には子供の頃には自生していなかったので当然見たことがありませんでした。ところが、6年ぐらい前、米沢の実家に帰ったときに、突如として春先の庭にやたらと繁殖しているヒメに出会いました。父親に聞いたら、「アメリカからやってきた雑草でどこにでも生えてるんだ」と吐き捨てるように言いました。(父親にとっては庭を荒らす雑草でしかない)その後注意して見ると、人家周辺、道端、ちょっとした空き地などまさしく「隙あらば」でどこにでも生えているではありませんか。

この凄まじい繁殖力の秘密は何なんだ?と、以来、私はこの植物に強い興味を持ち続けていました。

この連休も実家の米沢に帰り、至るところでこのヒメに出会いました。そして、あらためてその秘密を調べることにしました。

結果、ヒメにはシェア拡大させるだけの科学的な根拠がありました。

また、その根拠がわかったときに、この考え方は経営やマーケティングの施策を考えるうえで非常にヒントになる!と思ったのです。一つの事象を常に他のことにあてはめて考えるのが好きな私のクセが出てきた、と言えばそれまでですがが。。

それは「アリという種子の運び屋」がいることです。通常自生している植物は、種子ができたら風の力に頼りせいぜい近場に種子を散らす程度です(それでも、綿毛や羽根のついた種子は比較的遠くにいけるようですが)。だから、なかなかシェア面積が拡がりません。

ですが、ヒメはアリを使って種子を運んでもらっているのです。アリの行動半径は100メートル単位といわれ(Yahoo!知恵袋より)ます。また、組織的に集団で行動します。よって、集団で非常に広範囲に種子を運んでもらうことが可能になります。経営、マーケティング的にいえば、組織的にシェアを広げてくれる、「強力なアライアンスパートナー」がいるような状態です。

さらにこれだけではありません。

もっと秘訣がありました。アリがヒメの種子を運び出すそもそもの理由です。種子を食べるのが好きだったら、アリはヒメにとって一転して天敵となりますが、そうではありません。種子にエライオソーム (Elaiosome) というアリの大好きな成分が付着しているからなのです。アリが付着している大好きなエライオソームを食べるために種子を巣に持ち帰り、エライオソームのみを食べ、種子本体は適当な場所に捨てしまうそうです。

ヒメは、勤勉で行動範囲が広く集団で動くアリに大好物を与えることで、結果的にシェアを拡げてもらっているのです。シェアを拡大したい、というヒメの経営上の課題、それに対して強力かつ協力的なパートナーのアリ、パートナーも利が享受できるスキームが確立されているのです。

アライアンスや提携、経営統合など企業や組織間のビジネスパートナーとしての組み方は様々ありますが、お互いのゴール設定や本当に達成したいこと、やり方など完全に認識を合わせてスキーム構築しないとダメだと自然界が教えてくれてるような気がします。ちょっとしたバランスの違いで、パートナーが天敵になることも自然は教えてくれているようです。

◆ヒメオドリコソウ
学名Lamium purpureum)はヨーロッパ原産の越年草。道端や庭などによく生えている。また、北アメリカや東アジアにも帰化している。

◆エライオソーム
脂肪酸、アミノ酸、糖からなる化学物質。 スミレやカタクリなどの植物の種子に付着している、やわらかい付着物がそれで、種子をアリに運んでもらうために進化したもの。 この物質に誘引されたアリはエサとして これによって種子は広く遠くに運ばれるのである。

【参考サイト】
花図鑑のボロボロブログより

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